1.はじめに
「ビットコインの自動売買って、なんだか難しそう…」
そんな印象をお持ちの方にこそ、ぜひ読んでいただきたいのが本記事です。
このシリーズでは、Pythonを使ってビットコインの自動売買プログラムを作る方法を、初めての方でもわかりやすく丁寧に解説していきます。
たとえばこんな方におすすめです:
- Pythonの基本はわかったけど、実践的な使い方が知りたい
- 仮想通貨に興味があり、自動で取引してみたい
- APIって言葉は聞いたことあるけど、どう使うのかよく分からない
- 「24時間自動で動くプログラム」を作ってみたい!
本シリーズでは、環境構築から始まり、ビットコインの価格を取得し、実際に売買を行うまでの流れを段階的に学んでいきます。最終的には、24時間365日稼働し続ける自動売買Botの完成を目指します。
また、ただ動くコードを紹介するだけでなく、**「なぜこのコードが必要なのか」「どうしてこのライブラリを使うのか」**といった背景知識も丁寧に解説していくので、実力がしっかり身につきます。
この記事ではまず、シリーズ全体の流れと、最初に必要な環境構築の方法について紹介していきます。
さあ、Pythonでビットコイン自動売買の世界へ、一歩踏み出してみましょう!
2. ビットコイン自動売買とは?
「自動売買」と聞くと、なんだかプロの投資家が使うハイテクなツールのように感じるかもしれません。でも実は、Pythonが使えればあなた自身の手で自動売買の仕組みを作ることができるんです!
自動売買とは?
簡単に言うと、売買の判断や操作をプログラムに任せてしまう方法です。
たとえば、「ビットコインの価格がある金額を下回ったら買う」「一定の利益が出たら売る」など、あらかじめルールを決めておけば、プログラムが人間の代わりに取引をしてくれます。
人間 vs 自動売買プログラム
| 比較項目 | 人間 | 自動売買プログラム |
|---|---|---|
| 判断のスピード | 遅い(手作業) | とても速い(ミリ秒単位) |
| 取引の正確さ | 感情やミスの影響を受けやすい | 決まったルール通りに正確に動く |
| 24時間対応 | 不可(睡眠・生活がある) | 可能(サーバーで動かし続けられる) |
このように、自動売買には人間にはない強みがあります。特に仮想通貨の世界では市場が24時間365日休まず動いているため、自動化の効果がとても大きいんです。
なぜPythonなの?
自動売買は他の言語(たとえばJavaScriptやC#)でも作れますが、Pythonには次のようなメリットがあります。
- コードがシンプルで読みやすい
- API操作がしやすいライブラリが豊富
- データ分析やグラフ化に強い(PandasやMatplotlibなど)
- 学習コストが低く、初心者でも始めやすい

つまり、Pythonは自動売買の入口として最適な言語なんです。
3. 自動売買のための環境構築
自動売買を始めるには、まずはPythonが動く開発環境を整える必要があります。ここでは、最低限必要な準備を3つのステップに分けて解説していきます。
ステップ1:プロジェクト用フォルダを作成しよう
まずは作業用のフォルダをひとつ作っておきましょう。
たとえば、デスクトップに以下のようなフォルダを作ります。
Desktop/
└── bitcoin_bot/
この中で、コードや設定ファイルを管理していきます。
ステップ2:仮想環境を作成する
Pythonのプロジェクトでは「仮想環境」を使うのが基本です。
仮想環境を使うと、プロジェクトごとに異なるライブラリのバージョンを管理できるので、他のプロジェクトと混ざらずにすみます。
以下の手順で仮想環境を作ってみましょう。
✅ virtualenvのインストール(初回のみ)
まだ入れていない方は、まずは次のコマンドを実行して仮想環境を作るツールをインストールします。
pip install virtualenv
✅ 仮想環境を作成する
先ほど作ったフォルダに移動して、以下のコマンドを実行します。
cd Desktop/bitcoin_bot
python -m virtualenv venv
これで venv という名前の仮想環境が作成されます。
✅ 仮想環境を有効にする(Windows)
.\venv\Scripts\activate
※ Macの場合は以下:
source venv/bin/activate
すると、ターミナルの先頭に (venv) と表示されるようになります。これで仮想環境が有効になっています!
ステップ3:必要なライブラリをインストールする
自動売買には、外部とやり取りするための「API通信」が欠かせません。
ここでは、まず最初に使う代表的なライブラリ requests をインストールします。
pip install requests
このライブラリを使うことで、仮想通貨の取引所から価格データを取得したり、売買の命令を送信することができます。
🔍 pip自体のアップグレードもしておこう(推奨)
pip install --upgrade pip
おまけ:開発を快適にするおすすめツール
- VS Code:無料で高機能なコードエディタ。Python開発に最適です。
- Auto PEP 8:コードを自動で整えてくれるツール。インストールしておくと見た目がスッキリします。
pip install autopep8

ここまでできれば、環境の準備はバッチリです!
次は、いよいよAPIを使ってビットコインの価格を取得してみましょう。
4. PythonでAPIを使う準備
環境構築が終わったら、次はいよいよ「API」を使って、仮想通貨の最新情報を取得するステップに入っていきます。
APIって何?なぜ使うの?
AAPIは「Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)」の略です。
ちょっと難しく聞こえますが、イメージとしてはこうです。
👤 人間が使うWebアプリ →「人間のための窓口」
🤖 プログラムが使うAPI →「プログラムのための窓口」
たとえば、TwitterやYouTube、メルカリなどのWebサービスは、ボタンやフォームなどを使って人間が操作しますよね。
でもAPIは、人間ではなく「プログラムが操作するための仕組み」なんです。
たとえばこんなことができます:
- 「ビットコインの価格を教えて」とプログラムがAPIにリクエストすると、価格データが返ってくる
- 「この条件でビットコインを買って」と命令すれば、自動的に注文が出される
つまり、APIを使えば、人間がブラウザでやっている操作を、プログラムに自動でやらせることができるんです。
コピー&ペーストやクリックなどの手作業がいらなくなるというわけですね。
🐍 PythonでAPIにアクセスする方法
APIにアクセスするには、Pythonで「HTTPリクエスト」を送る必要があります。
これは、Webスクレイピングに少しでも触れたことがある人なら、とても親しみやすい考え方です。
✅ 使用するライブラリ:requests
PythonでAPIにアクセスするときに最もよく使われるのが、requestsライブラリです。
たとえば次のように書くだけで、あるURLにアクセスできます。
import requests
response = requests.get("https://api.coincheck.com/api/ticker")
このURLは、仮想通貨取引所「Coincheck(コインチェック)」の**公開API(Public API)**のひとつで、現在のビットコインの価格情報を取得できます。
💡 スクレイピングとAPIアクセスの違いは?
| 特徴 | スクレイピング | APIアクセス |
|---|---|---|
| データ形式 | HTML(Webページ) | JSON(構造化データ) |
| 取得方法 | response.textで文字列として取得 | response.json()で辞書形式で取得 |
| 処理のしやすさ | テキスト操作や正規表現が必要 | キーを指定して簡単にアクセス可能 |
APIを使えば、必要な情報だけが整った形で返ってくるので、処理がとても楽になります。
たとえば以下のように、返ってきたデータを見やすく整形することもできます。
from pprint import pprint
pprint(response.json())
このようにして、APIから返されたビットコインの価格や取引情報などを、Pythonの**辞書(dict)**として扱えるようになります。
仮想通貨取引所のAPIとは?
仮想通貨の世界では、ほとんどの取引所が公式に「API」を提供しています。
APIを使えば、人間が画面上で操作しなくても、プログラムから直接売買ができるようになります。
代表的なAPIには以下のようなものがあります。
✅ Coincheck API(本シリーズで使用予定)
- 国内でも有名な取引所。
- 使いやすく、初心者にもおすすめのAPI設計。
- 公式ドキュメントが日本語で提供されていて安心。
- 最初は「公開API」で価格取得などを体験 → のちに「認証付きAPI」で実際の売買も可能。
✅ bitFlyer API
- 大手取引所。APIの機能も豊富。
- 一部仕様がやや複雑で、初心者にはハードルが高め。
- 本シリーズでは補足的に紹介する予定。
APIには2種類ある!
| APIの種類 | できること | 特徴 |
|---|---|---|
| 公開API(Public API) | ビットコインの価格情報などを取得 | 誰でも使える、口座不要 |
| 認証API(Private API) | 売買の注文、残高の取得など | APIキーが必要、口座登録が必要 |

本シリーズでは、まず「公開API」を使って価格取得の仕組みを理解していきます。
その後、段階的に「認証API」を使って実際の売買の自動化へと進みます。
5. 注意点とリスク管理
ビットコインの自動売買は、うまくいけば利益を生み出す可能性もありますが、同時にリスクも存在することを忘れてはいけません。
ここでは、安全に学習を進めるために知っておきたいポイントを解説します。
🛑 投資は自己責任です
このシリーズは「Pythonで自動売買プログラムを作って学ぶ」ことが目的です。
実際に取引を行う場合、価格の急変動やシステムトラブルで損失が出る可能性があります。
本シリーズで紹介するコードは、必ずデモ環境や小額のテストから始めてください。
本番投入の前に、十分な検証と理解が必要です。
🔐 APIキーは“鍵”と同じ。絶対に外部に漏らさない!
自動売買をするには、取引所から発行された「APIキー」と「シークレットキー」を使ってプログラムが自分の口座にアクセスします。
これは、**あなたの仮想通貨資産を操作する“鍵”**そのものです。
よくある危険なパターン:
- GitHubなどの公開リポジトリにAPIキーをうっかりアップ
- 他人にコードを送る際にAPIキーをそのまま残してしまう
- 無料アプリにAPIキーを入力してしまう
対策:
.envファイルなどで環境変数として安全に管理.gitignoreでAPIキーが含まれるファイルをGitに含めない- 使わないキーはすぐに削除または無効化する習慣をつける
⚠️ “必ず儲かるツール”には注意!
インターネットには「AI搭載自動売買」「1日で◯万円稼げるBot」などの魅力的なフレーズで販売されている自動売買ツールが多く存在します。
しかし、その多くは中身がブラックボックスで、詐欺まがいのものも多いのが実情です。
このシリーズを通して自分でツールを作れるようになると、その仕組みの善し悪しを見抜けるようになります。
ITリテラシーを高めるという意味でも、学習には大きな価値があります。
🛠 コードの暴走に備えよう
自動売買のコードにバグがあると、想定外のタイミングで買ってしまったり、資金をすべて使い果たすといった事故も起こりえます。
対策としては…
- 注文額の上限を設定する
- 異常検知(例:価格が一定以上に変動したら停止)を入れる
- エラーハンドリング(try-except)で落ちないコードを書く

「面白そうだからやってみたい!」という気持ちはとても大切です。
でも、だからこそ、安全に・安心して進められるように、こういったリスクと向き合う姿勢も大切にしていきましょう!
6. まとめ|Pythonで自動売買を始める一歩を踏み出そう
ここまでお読みいただきありがとうございます!
今回は「Python×ビットコイン自動売買」シリーズの第一歩=環境構築と基本の知識を中心に紹介してきました。
✨ 本記事のおさらい
- ビットコインの自動売買とは何か、どんな仕組みかを解説しました
- Pythonがなぜ自動売買に適しているのかを紹介しました
- 実際にコードを書くための**開発環境(仮想環境+ライブラリ)**を構築しました
- 自動売買で必須となる「API」の基礎と、CoincheckやbitFlyerといった取引所APIの役割を理解しました
- 学習を進めるうえでの注意点や、APIキーの安全な取り扱い方法も確認しました
🚀 次はいよいよ「ビットコインの価格取得」に挑戦!
自動売買は一見むずかしく見えますが、一つひとつ手順を踏めば、着実に進められます。
次回は、CoincheckのAPIを使ってPythonで現在のビットコイン価格を取得する方法を実装していきます。
よくある質問(Q&A)
- Qプログラミング初心者ですが、本当に自動売買まで作れるようになりますか?
- A
はい、大丈夫です!
このシリーズでは環境構築 → 価格取得 → 売買ロジック作成 → 自動化まで、ステップバイステップで解説します。専門用語も丁寧に説明するので、安心して進められます。
- Q取引所の口座は必要ですか?
- A
シリーズの前半(価格取得など)では不要です。
ただし、実際にビットコインを購入・売却する段階では、CoincheckやbitFlyerなどの口座開設が必要になります。
- QAPIキーの扱いが怖いのですが、どう保管すれば安全ですか?
- A
APIキーは**.envファイルや環境変数で管理**し、Gitなどには絶対に含めないように注意しましょう。シリーズ内でも安全な扱い方を詳しく解説します。








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