1. はじめに|クラスの扱いがぐっと楽になる「dataclass」
Pythonでプログラムを書いていると、「いろんなデータをひとまとめにして管理したいな〜」と思うこと、ありませんか?
たとえば、あるアプリで「ユーザー」の情報を扱いたい場合、名前・年齢・持ち物などをまとめて保存しておきたいですよね。そんなときに使えるのが「クラス」です。でも、普通のクラスってちょっと書くのがめんどくさい…。
class User:
def __init__(self, name, age):
self.name = name
self.age = age
↑こういう感じで、__init__という特別な関数を自分で書かないといけません。
でも安心してください!
Pythonには、この「めんどうなクラスの作成」を、びっくりするほど楽にしてくれる機能があります。それが今回紹介する dataclass(データクラス) です。
from dataclasses import dataclass
@dataclass
class User:
name: str
age: int
たったこれだけで、先ほどのクラスと同じ機能をもったコードが完成しちゃうんです!
しかも、自動でいろいろな便利な機能までついてくる優れモノ。
このあと、dataclassの使い方や注意点を、はじめての人にもわかりやすく、順を追って解説していきます。
「クラスって難しそう…」と感じていた方も、これを読めば「なんだ、めっちゃ便利じゃん!」と思えるはずですよ。
それでは、一緒にdataclassの世界へ入っていきましょう!
2. dataclassの基本と導入方法
それではさっそく、dataclass(データクラス)の使い方を見ていきましょう!
① まずはインポートから!
dataclassは標準ライブラリに含まれているので、追加のインストールは不要です。でも使う前には、次のようにインポートが必要です。
from dataclasses import dataclass
これで準備OK!
これからクラスに@dataclassという「魔法の印」をつけることで、いろんな機能を自動で追加してくれるようになります。
② デコレーターってなに?
@dataclassの「@」マークがついてる部分はデコレーターと呼ばれています。
難しく聞こえるかもしれませんが、これは「このクラスに特別なルールを追加してね!」という合図だと思ってOKです。
@dataclass
class User:
name: str
age: int
このように書くだけで、Pythonが自動的に__init__という関数を作ってくれるので、面倒なコードを書く必要がなくなります!
③ フィールドの定義方法
フィールドとは、そのクラスが持つ「情報」のこと。たとえば「名前」や「年齢」などですね。dataclassでは、このように書くだけでOKです。
@dataclass
class User:
name: str # 名前は文字列(str)
age: int # 年齢は整数(int)
ポイントは「型」を書くこと!
Pythonでは、str(文字列)やint(整数)のように、どんな種類のデータを使うのかを示す「型アノテーション」を書くことで、コードがわかりやすく、エラーも減りやすくなります。
④ 実際に使ってみよう!
定義ができたら、もうこのクラスを使うことができます!
user1 = User(name="さとう", age=25)
print(user1) # → User(name='さとう', age=25)

こんなふうに、クラスを使ってデータをまとめて扱えるようになるんです。
しかも、print()で中身を表示したときにも、わかりやすい形で出力してくれるのがうれしいポイントですね♪
3. dataclassを使うメリットとは?
前のセクションでは、dataclassの基本的な使い方を紹介しました。
ここでは、「じゃあ、わざわざdataclassを使うとどんないいことがあるの?」というポイントを、わかりやすく解説します!
✅ ① めんどうなコードがいらない!
普通のクラスでは、値をセットするために__init__という特別な関数を自分で書かなきゃいけません。
class User:
def __init__(self, name, age):
self.name = name
self.age = age
…正直、書くのがめんどうだし、ちょっと退屈ですよね。
でも、dataclassならこのコードが
👇こんなにスッキリ!
from dataclasses import dataclass
@dataclass
class User:
name: str
age: int
たったこれだけで、Pythonが裏で__init__を作ってくれます。
コード量がぐっと減るので、ミスも少なくなって一石二鳥!
✅ ② データの中身がひと目でわかる!
dataclassでは、クラスの中に「名前: 型」って形でデータを書くだけなので、
どんな情報を扱うクラスなのかがすぐにわかります。
たとえばこんなふうに:
@dataclass
class Book:
title: str
pages: int
「本のタイトルとページ数を扱うんだな〜」って、すぐにイメージできますよね!
✅ ③ データの比較も簡単!
dataclassには、自動で「2つのデータが同じかどうか」をチェックする機能もついてきます。
@dataclass
class User:
name: str
age: int
user1 = User("さとう", 25)
user2 = User("さとう", 25)
print(user1 == user2) # True
このように、中身が同じなら別のインスタンスでも「同じ」として比較できるんです!
普通のクラスだと、こうはいきません。
✅ ④ 表示も見やすい!
さらに、print()したときの表示も見やすくなるのがdataclassのいいところ!
print(user1)
# → User(name='さとう', age=25)
中身がすぐにわかるので、デバッグ(バグ探し)や開発中の確認もスムーズになります。
🔁 まとめ:こんなに便利!
| 比較ポイント | 普通のクラス | dataclass |
|---|---|---|
__init__の自動作成 | ❌ 自分で書く必要あり | ✅ 自動生成される |
| データの比較 | ❌ 中身は比較できない | ✅ 中身で比較できる |
| 表示の見やすさ | ❌ 通常はアドレス表示 | ✅ 中身をきれいに表示 |

「ちょっと難しそう…」と思われがちなクラスですが、dataclassを使えばぐんと扱いやすくなります!
4. デフォルト値と注意点
さて、ここからは「フィールドにデフォルト値(初期値)を設定する方法」と、それに関わる注意点について解説していきます!
✅ ① デフォルト値ってなに?
デフォルト値とは、「値が指定されなかったときに自動的に使われる初期の値」のことです。
たとえば、年齢がわからない人には自動で「20歳」としておきたいとき、こう書きます👇
from dataclasses import dataclass
@dataclass
class User:
name: str
age: int = 20 # ageにデフォルト値を設定!
このようにすれば、名前だけ指定してインスタンスを作ることができます:
user1 = User("たなか") # ageは自動で20になる!
print(user1) # → User(name='たなか', age=20)
⚠️ ② フィールドの順番に注意!
ここで注意してほしいのが「フィールドの順番」です。
デフォルト値があるフィールドは、必ず「後ろ」に書いてください。
# ✅ OK
@dataclass
class User:
name: str
age: int = 20
# ❌ NG(エラーになる)
@dataclass
class User:
age: int = 20
name: str # ← デフォルトなしのフィールドが後ろにあるとエラー
これは、Pythonの「関数の引数」ルールと同じで、デフォルトのない引数が前、ある引数が後ろじゃないとダメなんです。
⚠️ ③ リストや辞書にはfield()を使おう!
さらにもう一つ、**listやdictなどの「変更できるもの(ミュータブル)」**をデフォルト値に使うときは、ちょっと注意が必要です。
from dataclasses import dataclass, field
from typing import List
@dataclass
class User:
name: str
items: List[str] = field(default_factory=list)
こう書くことで、毎回新しいリストが作られます。
もしこうしないと、すべてのインスタンスで同じリストを共有してしまうという危険なことになるんです…!
💡 応用:初期値が入ったリストを作るには?
初めから「ノートとペンが入ったリスト」を用意したいときは、lambdaという仕組みを使います👇
items: List[str] = field(default_factory=lambda: ["ノート", "ペン"])
このようにすれば、毎回この内容で新しいリストが作られます!
まとめ:デフォルト値のコツ
| シチュエーション | 書き方のポイント |
|---|---|
| 数値や文字列のデフォルト | age: int = 20 のように直接OK |
| リストや辞書など | field(default_factory=list) を使う |
| デフォルト値のある項目 | 必ず最後に書く! |

ここまでで、dataclassをもっと便利に使うための基本ルールがわかってきましたね!
次は、dataclassが持っている**「便利な機能やオプション」**について紹介します!
5. より便利な使い方:応用機能
ここでは、dataclassが持っているちょっと進んだ便利な機能をいくつかご紹介します!
「使えたらかっこいい!」「知ってると得する!」そんな機能たちを見ていきましょう♪
✅ ① frozen=Trueで変更できないクラスにする
dataclassでは、インスタンスの中身をあとから書き換えることができます。
user = User("たなか", 25)
user.age = 30 # ← こうやって変更できる
でも、**「一度作ったら変更してほしくない!」**というときもありますよね。
そんなときは、@dataclassの後ろに frozen=True を付けてみましょう。
from dataclasses import dataclass
@dataclass(frozen=True)
class User:
name: str
age: int
このようにすると、作ったインスタンスの中身は変更できなくなります!
user = User("たなか", 25)
user.age = 30 # ❌ エラーになります!
データを絶対に変えてほしくないときに、とても役立ちます!
✅ ② asdict()で辞書に変換できる!
dataclassには「辞書(dict)」に変換する機能もあります。
from dataclasses import asdict
user = User("さとう", 20)
data = asdict(user)
print(data) # → {'name': 'さとう', 'age': 20}
このように、クラスの中身をパッと辞書に変換できるので、JSONに変換したり、ファイルに保存したりする場面でも便利です。
✅ ③ __repr__や__eq__も自動で作ってくれる!
これも実はスゴいポイント!
dataclassでは、以下のような**特別なメソッド(関数)**を自動で作ってくれます。
| メソッド名 | 何をするのか |
|---|---|
__repr__ | printしたときに見やすい形で表示してくれる |
__eq__ | ==で中身が同じかどうかを比較できる |
たとえば、次のように別々に作ったインスタンスでも:
user1 = User("さとう", 20)
user2 = User("さとう", 20)
print(user1 == user2) # → True(中身が同じだから!)
この「中身で比較できる」動きは、普通のクラスではできません。dataclassのおかげで、こういった面倒な処理も自動でやってくれるんです!
✅ ④ ソート可能にする(ちょっと上級)
もし、「年齢の小さい順に並べたい!」みたいなことをしたいなら、@dataclass(order=True)とするとソートもできるようになります。
@dataclass(order=True)
class User:
age: int
name: str
こうしておくと、sorted()などで並び替えができるようになります!
✨ まとめ:さらに便利に使いこなそう!
| 機能 | 使い方 |
|---|---|
| 変更できないクラス | @dataclass(frozen=True) |
| 辞書に変換 | asdict(インスタンス) |
| 中身の比較 | ==(__eq__が自動でつく) |
| 並び替え対応 | @dataclass(order=True) |

dataclassは、ただコードを短くしてくれるだけじゃなくて、たくさんの便利な機能が詰まった強力なツールなんです!
6. まとめ|dataclassでクラス設計をシンプルに!
ここまで、Pythonの便利機能「dataclass(データクラス)」についてやさしく解説してきました。
「クラスってむずかしそう…」と思っていた人も、dataclassを使えばぐっと身近に感じられたのではないでしょうか?
💡 dataclassのすごいところ、もう一度!
振り返ってみましょう!
✅ __init__を書かなくていい!
✅ ==で中身の比較ができる!
✅ print()で見やすく表示される!
✅ 辞書に変換できる!
✅ ミュータブルな型にも安全に対応できる!
✅ 書く量が少なくてすむからミスも減る!
そしてなにより、クラスの設計がとってもシンプルでわかりやすくなる!
これがdataclassの最大の魅力です。
👨🏫 こんなときに使おう!
こんなケースでは、迷わずdataclassを使いましょう!
- データをひとまとめにして扱いたいとき
- クラスの中身を簡潔に書きたいとき
- 初期値や辞書変換など、よく使う処理を自動化したいとき
🔰 初心者でも安心!
今回紹介した内容は、すべてPythonにもともと用意されている標準機能なので、追加のインストールは必要ありません。
「クラスの勉強、むずかしいかも…」と感じていた方も、まずはdataclassから始めてみると、ぐっと理解しやすくなりますよ!

次のステップとしては、実際に自分で小さなdataclassを作ってみることがおすすめです。
自分用のメモ帳アプリとか、Todoリスト管理なんかもdataclassでサクッと書けちゃいます♪
あわせて読みたい|クラスや関数をもっと理解したい人へ
dataclassを使いこなせるようになると、Pythonでの開発がぐっとスムーズになります!
さらにステップアップしたい方には、こちらの記事もおすすめです。
🔗 【Python入門】ミュータブルとイミュータブルとは?初心者でもわかる違いと注意点field(default_factory=list)のような特別な書き方が必要だった理由はこちらの記事でばっちり解説しています!
🔗 【Python入門】引数のデフォルト値とタイプアノテーションの使い方をやさしく解説!
→ dataclassでもよく使う「型ヒント」や「デフォルト値」をマスターしよう!
よくある質問(Q&A)
- Q
dataclassってPythonのどのバージョンから使えるの? - A
Python 3.7以降で標準機能として使えます。
Python 3.6でも、dataclassesパッケージをインストールすれば一部使えます。pip install dataclasses # Python 3.6用
- Q通常のクラスと
dataclass、どっちを使えばいいの? - A
データをまとめるのが目的なら、
dataclassが圧倒的に便利です。
ただし、**処理が中心のクラス(メソッドが多い)**には、通常のクラスのほうが柔軟な場合もあります。
- Qリストや辞書をデフォルト値にするとバグるって聞いたけど?
- A
その通り!Pythonではリストや辞書などの「ミュータブル」な型をそのまま使うと、全インスタンスで同じものを共有してしまうという危険があります。
そのため、次のようにfield(default_factory=...)を使いましょう。from dataclasses import field
my_list = field(default_factory=list)







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