はじめに
「Webからデータを取ってきて、グラフにまとめて、ちょっとした予測までしてみたい」
そんなふうに思ったことはありませんか?
この記事では、Pythonのスクレイピングやデータ分析の技術を、実際の題材で体験することを目的としています。
テーマとして選んだのは、ちょっと身近な「自動車保険」。
保険選びって、実はいろんなデータ(料金、補償、サービス内容など)が複雑に絡み合っていて、情報の整理や比較が難しいですよね。だからこそ、「データ分析の練習素材」としてはピッタリなんです。
この記事では、以下のようなステップでPythonを実践的に使っていきます:
- Webから保険情報を自動で取得(スクレイピング)
- Pandasで表にまとめて比較
- Matplotlibで料金の違いをグラフに可視化
- 簡単な機械学習で保険料の予測
保険の専門知識は必要ありません。
「Pythonを使ってリアルな題材で手を動かしてみたい!」という方なら、きっと楽しめる内容になっています。
ぜひ、最後まで読みながら一緒にコードを書いてみてください!
プログラミング初心者でも分かるように、コードや考え方をていねいに紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください!
1. 保険比較の第一歩:データを集めよう
自動車保険を選ぶには、まず正確な情報を集めることが大切です。
料金、補償内容、条件……いろんな情報を1つ1つ調べるのは大変ですが、ここでPythonの出番です!
Webスクレイピングで情報を自動取得!
たとえば、保険会社の公式サイトに掲載されている「保険料の例」や「補償内容」の表。これを1つずつ手でコピーするのは大変ですよね。でもPythonを使えば、Web上の情報を自動で取得することができます。
代表的な方法は、Webスクレイピングと呼ばれる手法。
以下のようなライブラリを使います:
import requests
from bs4 import BeautifulSoup
これらを使えば、保険会社のサイトにアクセスして、必要なテキストや表を抜き出すことができます。
📌注意ポイント
スクレイピングを行う際は、**対象サイトの利用規約(robots.txt)**を必ず確認してください。スクレイピングが禁止されているサイトもあります。ルールを守って使いましょう。
APIが提供されていればもっとスマートに!
一部の比較サイトや保険見積サービスでは、公式にAPIを提供しているところもあります。APIとは、データを機械的にやり取りできる“入り口”のようなもの。これを使えば、もっと簡単・確実に保険の情報を取得できます。
例えば、架空のAPIがあるとしたら以下のようにデータを取得します:
import requests
response = requests.get("https://api.example.com/insurance")
data = response.json()
このように、JSON形式で保険プランの情報を扱うことができるので、後の比較分析にも便利です。
どんな情報を集めるとよいか?
保険を比較するために、以下のようなデータを集めておくと効果的です:
| 項目 | 内容例 |
|---|---|
| 保険会社名 | A社、B社など |
| 年間保険料 | ¥45,000、¥60,000 など |
| 補償内容 | 対人・対物・車両・弁護士費用など |
| 免責金額 | 5万円、10万円など |
| サービス特典 | ロードサービス、代車費用など |

次のステップでは、この集めたデータを使って、Pandasで整理・比較していきます!
「たくさんの保険を、見やすくまとめる」テクニックを紹介しますので、ぜひ続けてご覧ください。
2. Pandasで比較しやすく整形しよう
せっかく集めた保険の情報も、バラバラな状態だと比較しづらいですよね。
ここでは、Pythonの人気ライブラリ「Pandas」を使って、情報をきれいに整理していきましょう!
Pandasとは?
Pandasは、表形式のデータ(行と列があるデータ)を扱うのにとても便利なライブラリです。
Excelのような感覚で使えるので、データ分析の世界では定番のツールです。
まずは、Pandasをインストールしておきましょう:
pip install pandas
データを表にしてみよう!
たとえば、保険会社A・B・Cのデータを手動でまとめた場合、次のように扱えます:
import pandas as pd
data = {
'保険会社': ['A社', 'B社', 'C社'],
'年間保険料(円)': [45000, 52000, 47000],
'対人補償': ['無制限', '無制限', '1億円'],
'車両保険': ['あり', 'なし', 'あり'],
'ロードサービス': ['あり', 'あり', 'なし']
}
df = pd.DataFrame(data)
print(df)
このコードを実行すると、以下のような表が表示されます:
保険会社 年間保険料(円) 対人補償 車両保険 ロードサービス
0 A社 45000 無制限 あり あり
1 B社 52000 無制限 なし あり
2 C社 47000 1億円 あり なし
条件でフィルターしてみよう
「対人補償が無制限で、車両保険もあるプランだけ見たい!」
そんなときは、Pandasで簡単に絞り込みができます。
filtered = df[(df['対人補償'] == '無制限') & (df['車両保険'] == 'あり')]
print(filtered)
このように、自分の条件に合った保険だけを表示できるのは大きなメリットです!
おすすめ:CSVから読み込んで整形
スクレイピングやAPIで取得したデータをCSVに保存しておけば、次のように読み込んで分析もできます:
df = pd.read_csv("insurance_data.csv")
そして前述と同じように、比較・フィルタ・ソートなど自由自在!

次は、この表をグラフで視覚化していきましょう!
保険料や補償の違いを、パッと見てわかるようにすることで、より直感的に選べるようになります。
3. Matplotlibで料金をグラフ化して視覚的に理解
保険のプランを比較するとき、「表だけじゃわかりにくい…」と思ったことはありませんか?
そんなときは、グラフにしてみると一目で違いが分かります。
ここでは、Pythonのグラフ描画ライブラリ「Matplotlib」を使って、保険料の違いをパッと見てわかるようにする方法を紹介します!
Matplotlibとは?
Matplotlibは、データをグラフとして表示するための定番ライブラリです。
棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフなど、さまざまな形でデータを可視化できます。
インストールしていない方は、次のコマンドで準備しましょう:
pip install matplotlib
保険料を棒グラフで比較してみよう!
では、前のセクションで作ったデータフレーム df を使って、年間保険料をグラフにしてみましょう。
import matplotlib.pyplot as plt
# フォントが日本語に対応しているかチェック
plt.rcParams['font.family'] = 'IPAexGothic' # 日本語表示用(環境による)
# グラフの描画
plt.figure(figsize=(8, 5))
plt.bar(df['保険会社'], df['年間保険料(円)'], color='skyblue')
plt.title('保険会社ごとの年間保険料')
plt.xlabel('保険会社')
plt.ylabel('年間保険料(円)')
plt.tight_layout()
plt.show()
✅ このグラフを見るだけで、「どの保険会社が安いか」がすぐに分かりますね!
他の情報もグラフにしてみよう
たとえば、「車両保険が付いているプランの数」を比較したいときはどうでしょう?
Pandasのカウント機能と組み合わせれば、こんなグラフも簡単に作れます:
# 車両保険の有無をカウントして円グラフで表示
counts = df['車両保険'].value_counts()
plt.pie(counts, labels=counts.index, autopct='%1.1f%%', startangle=90)
plt.title('車両保険の有無の割合')
plt.axis('equal') # 円がゆがまないように
plt.show()
📝 このように、条件別の傾向も視覚的に把握できます!
Seabornで見た目をもっとおしゃれに
「グラフをもう少しかっこよくしたい!」
そんなときは Seaborn ライブラリがおすすめです。
pip install seaborn
使い方はMatplotlibと似ています。カラフルで洗練されたグラフが作れますよ!

このように、Pythonのグラフ描画ツールを活用すれば、たくさんの保険プランを一瞬で見比べることが可能になります。
次は、もう一歩進んで「保険料を予測するモデル」を作ってみましょう。
Pythonを使って、条件から未来の保険料を予測することもできるんです!
4. 保険料の予測モデルを作ってみよう
「車種や年齢によって、保険料がどう変わるのか予測できたらいいな…」
そんなときに便利なのが、機械学習による予測モデルです。
ここでは、Pythonとscikit-learn(サイキットラーン)というライブラリを使って、保険料の予測モデルを作ってみましょう!
線形回帰とは?
今回は「線形回帰」という基本的な予測手法を使います。
線形回帰は、データの傾向をまっすぐな線で表すシンプルなモデルで、保険料のような数値を予測するのにピッタリです。
まずは必要なライブラリをインストール
pip install scikit-learn pandas
サンプルデータの準備
簡単な例として、年齢・事故歴・車両保険の有無をもとに保険料を予測してみましょう。
import pandas as pd
data = {
'年齢': [25, 40, 60, 30, 50],
'事故歴': [1, 0, 0, 1, 0], # 1: あり, 0: なし
'車両保険': [1, 1, 0, 0, 1], # 1: あり, 0: なし
'保険料': [68000, 52000, 48000, 61000, 50000]
}
df = pd.DataFrame(data)
線形回帰モデルの作成
from sklearn.linear_model import LinearRegression
from sklearn.model_selection import train_test_split
from sklearn.metrics import mean_squared_error
# 説明変数と目的変数に分ける
X = df[['年齢', '事故歴', '車両保険']]
y = df['保険料']
# 学習データとテストデータに分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(X, y, test_size=0.2, random_state=42)
# モデルの学習
model = LinearRegression()
model.fit(X_train, y_train)
# テストデータで予測
y_pred = model.predict(X_test)
# 評価:平均二乗誤差
mse = mean_squared_error(y_test, y_pred)
print(f'平均二乗誤差: {mse:.2f}')
新しい条件で予測してみよう!
たとえば、40歳で事故歴なし・車両保険ありの場合の保険料を予測するには:
new_data = pd.DataFrame([[40, 0, 1]], columns=['年齢', '事故歴', '車両保険'])
predicted_fee = model.predict(new_data)
print(f'予測される保険料: ¥{predicted_fee[0]:,.0f}')
🧠 モデルは完璧ではありませんが、料金の目安を知るにはとても役立ちます!
現実ではもっと多くのデータが必要!
今回の例はシンプルな学習用データでしたが、実際には…
- 車種や排気量
- 走行距離や駐車場の有無
- 地域(都道府県)

など、さまざまな要素が影響します。
本格的に予測精度を上げたいなら、多くの実データを使って学習することが大切です。
5. 注意点|Python分析だけで決めるのは危険?
ここまで、Pythonを使って自動車保険のデータを集める・整理する・予測するという流れを紹介してきました。
確かに、これだけでもかなりの情報が「見える化」されて、判断しやすくなりますよね。
でも、分析結果だけで保険を決めるのはちょっと危険かもしれません。
なぜ?数字だけでは見えない「大事なこと」
保険は、ただの「料金の安さ」や「補償の数」で比べるものではありません。
たとえば…
| チェックポイント | なぜ大事? |
|---|---|
| 事故時の対応の速さ | 実際のトラブル時に困らないため |
| 電話サポートの対応 | 夜間・休日でも安心できるかどうか |
| ロードサービスの内容 | レッカー移動の距離制限は?代車は? |
| 免責金額(自己負担額) | 事故時にいくら自己負担になるのか |
| 評判や口コミ | 他の利用者の体験談も重要な判断材料 |
Pythonでこれらの「サービスの質」までは評価できません。
だからこそ、最終的な判断は“人間の目”で行うことが必要です。
分析は「ふるい」に使おう
とはいえ、Pythonによる分析はとても強力です。
- 膨大な保険会社の情報を整理する
- 条件に合わないプランを除外する
- 保険料の目安を予測する
こういった作業は、時間の節約につながります。
つまり、Pythonは「選択肢を絞るためのフィルター」として使うのがベストです!

候補を絞ったあとは、各保険会社の公式サイトやカスタマーサポートを活用して、最終的な条件をよく確認しましょう。
納得できる契約内容であれば、保険料が少し高くても「安心代」として価値がありますよ。
まとめ|Pythonで保険比較がここまでできる
自動車保険って、なんとなくで選んでいませんか?
でも実は、Pythonを使えば情報をしっかり整理して、自分に合った保険を選ぶ手助けができるんです。
この記事では、
- 保険情報を自動で集める(スクレイピング・API)
- 表形式で比較できるように整理(Pandas)
- グラフで直感的に理解(Matplotlib)
- 予測モデルで料金の目安をチェック(scikit-learn)
といった手順で、保険比較の賢いやり方を解説してきました。
もちろん、Pythonだけで「絶対に正しい保険」を選べるわけではありません。
でも、たくさんの選択肢の中から自分に合ったものを効率よく絞り込むことは十分に可能です。

この保険比較の考え方は、住宅ローンや火災保険、サブスク管理などにも応用できます。
つまり、Pythonで「お金の見える化」=家計の最適化が実現できるということです。
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よくある質問(Q&A)
- QPython初心者ですが、この記事の内容を実践できますか?
- A
はい、大丈夫です!
この記事では、できるだけやさしくステップごとに解説しています。初めての方でも、少しずつコードを書いてみれば必ず理解できるようになります。最初は「保険会社の名前と金額を表にしてみる」くらいからスタートするのがおすすめです!
- Q保険会社のサイトをスクレイピングするのは違法じゃないの?
- A
サイトによっては禁止されている場合もあります。
スクレイピングを行うときは、対象のウェブサイトにある「利用規約」や「robots.txt」の内容を必ず確認してください。許可されていない場合は、APIやCSVファイルの提供がないかをチェックするのが良いです。
- Q保険料の予測って本当に当たるんですか?
- A
目安として使うのが良いです。
モデルの精度は、使うデータの量と質に大きく左右されます。今回紹介した線形回帰はシンプルな手法なので、あくまで「この条件ならこれくらいかな?」という予測にとどめて、最終的には保険会社の見積もりを必ず確認しましょう。







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